本来の「内祝い」は、身内のお祝いごとに対して親戚やお世話になった人に、その旨伝えて一緒に喜んでもらい幸せをおすそ分けするための贈り物を指す言葉という意味がありました。しかし、現代の内祝いは、古来の内祝いとは少々異なった変化を遂げています。というのも、結婚や出産などでは、親戚や友人知人などからお祝いを贈られ、それに対するお返しという意味合いが強くなっています。結婚の場合は、披露宴に招待するなら招待客からのご祝儀に対して、宴席の食事や引き出物などでお返しすることになります。しかし、招待しなかった知人からの結婚のお祝いを贈られたら、当然結婚内祝いとして贈られた額の半額程度を目安に品物でお返しするのが礼儀です。出産祝いのお返しも同様に、半額程度の品物を生まれた子どもの名前でお返しすることになります。
病気入院などでお見舞いを頂いた場合は、退院して病状が落ち着いてから「快気祝い」や「快気内祝い」としてお返しします。快気祝いと快気内祝いには諸説あります。完全に病気が治ってもう何の心配もいらないときに「快気祝い」とし、全快とは言えないがひとまず回復したという場合には「快気内祝い」とする、という説です。地域の風習や慣習などにより異なる場合が考えられるため、親しい年長者などに相談してみると良いでしょう。また、お見舞いを頂いたが亡くなってしまった場合は、お返しは不要ともいわれています。しかし、それでは気が引けるというなら「御見舞御礼」や「御礼」として、頂いた額の半額程度のお返しの品物を贈るケースもあります。